2018年9月1日土曜日

大腸カメラの質(腕)の指標  盲腸到達時間と腺腫発見率

苦痛なく挿入し、ポリープを見逃しなく発見することが大事

大腸カメラがうまいとはどういうことか?患者さんにの苦痛のを与えないというのは当たり前ですが、大腸がん(ポリープ)を見逃さないことが一番大事だと思います。
客観的な指標として
①盲腸までの到達時間(短いほど患者様に苦痛は少ない)
②大腸腺腫発見率(発見率が高いほど癌での死亡率が低下する)
が重要だと思います。


盲腸到達時間
当院での開院してからの盲腸到達時間のデータは以下の通りであり、患者様には苦痛なく検査を受けて頂けていると考えてよいと思います。
6月 中央値:3分05秒  平均値3分25秒(最短57秒、最長13分50秒)
7月 中央値:3分26秒  平均値3分58秒(最短1分、最長22分)
8月 中央値:2分50秒  平均値3分08秒(最短1分、最長7分53秒)


大腸腺腫発見率
大腸腺腫発見率とは、1つ以上の大腸腺腫(ポリープ)が見つかった症例数/全大腸内視鏡検査数であり、大腸内視鏡の質の重要な指標として国際的に認識されていいます。
大腸腺腫を見逃す事は将来のがんを放置してしまう事に繋がるので、しっかりと日常の診療で見逃しなく腺腫を発見する事が大切であり、腺腫発見率が1%増加するごとに大腸がんの発症リスクが3%減少するとされています。
報告では、多くの施設での腺腫発見率は平均で約15~25%程とされておりますが、当院では発見率向上の為に1人1人の患者様に十分な時間をかけて観察しており(6-8分以上かけて観察することで発見率が向上する)、腺腫発見率は35~40%となっており、高い水準だと思います。


今後も、当院を信頼して来院してくれる患者さんに対し、苦痛なく内視鏡検査をすることはもちろんのこと、小さな病変も見落とさないように丁寧な内視鏡検査を続けていきたいと思います。


当院では引き続き苦痛のなく、精度の高い内視鏡検査を心掛けておりますので、胃腸の調子が悪い人、定期的に胃カメラ・大腸カメラ検査を勧められている方は是非一度お越しください。

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